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〈平和への結集〉運動
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・第1回シンポジウム(2004/04/29)

・第2回シンポジウム(2004/10/31)

・「平和への結集」に関する市民アンケート(2006/08/09)





「平和への結集」のこれまでの経緯と紹介

 地球平和公共ネットワークの発足(2003年元旦)に際しての議論において、千葉眞氏は市民による「平和党」という提案をされたが、少なくともその段階では困難と考えられた。そこで、研究者と市民とが連携して公共的な観点から地球的平和を希求する緩やかなネットワークという形で発足した。今から考えれば、ネットワークという発想自体にも「平和への結集」に通底する要素が存在する。

 実際に、「平和への結集」を目的とする初会合(呼びかけ人:小林一朗、西田清志、小林正弥)が持たれたのは、2003年12月23日で、それ以来、ほぼ毎月1回ずつ平和運動関係者や平和を希求する市民と検討を続けてきた。その際の呼びかけ文(資料1)にあるように、危機的な状況にあって、平和運動の結集を主として念頭におき、そのための議論を行ってきた。

 「平和への結集(uniting for peace)」という概念は、「平和のための結集」と呼ばれる国連決議377に由来する。ここでは、「国際の平和及び安全を維持する」という国連の目的の遂行が国家間の対立によって阻害されないことを保障し、戦争に反対する国々には国際社会の場での発言力を与え、国際の平和と安全を維持するために結集できると定めている。

 この国連の「平和への結集」は、安保理が機能不全に陥ったときの、総会での決議である。イラク派兵の強行を目前にして、日本においては、国会が機能不全に陥っていると考えられた。特に、アフガニスタン・イラク「参戦」は、日本にとり戦後初の本格的「参戦」であり、いかなる解釈によっても許容できない深刻な憲法違反であって、戦後初の決定的違憲と思われた。そこで、国会に頼らずに、人々における「平和への結集」を実現して、この危機に反対する運動として「平和への結集」は当初構想された。

 これまでは、社・共などの政党間の対立、政党系と市民運動との対立、市民運動相互の対立が存在して、平和運動の力を殺いできた。そこで、現在の危機状況においては大規模な「平和への結集」を実現することが必要と考えられたのである。

 ここでもっとも重視されたのは、多様な思想を持つ人々や団体が合意することができるような「平和への結集」の原理・原則を考えることである。そこで、資料2のような点が当初は提案された。

 このような議論を踏まえて、「平和への結集」の可能性を本格的に公共的に提起したのが、2004年4月29日の第1回「平和への結集」シンポジウム「危機に打ち勝つ平和運動を求めて ――『平和への結集』の可能性――」である。ここでは、相対的に年長世代と若年世代の平和運動関係者が第1部と第2部に分かれて「平和への結集」の可能性を議論した。会場には、200人以上の参加者が集まり、「パネリストあるいは会場の多くの人が、例えばイラク撤兵などを実現するために『平和への結集』を試みることに合意した」ということを確認して終えた。

 また、2004年3月21日のイラク派兵訴訟説明会や、ほぼ毎月開催される平和公共哲学研究会などで、関連する企画を開催してきた。ここでは、「平和への結集」の一つの軸として、各地におけるイラク派兵反対訴訟を重視し、それを支援する活動を行った。また「平和への結集」の新しい合意点として「もう一つの世界の希求」というポジティブなビジョンを加えることが考えられ、世界社会フォーラムの憲章などを検討した。

 そして、参院選では「参院選における『平和への結集』の訴え」(小林正弥、きくちゆみ、内山田康)を行って統一候補の実現を求めるアピールを出し、熟議投票の試みを行った。また、平和を希求する第3極としての「平和連合」というビジョンも提起された。こうして、政治的な「平和への結集」の必要性も主題となり、沖縄における「平和統一候補」が希望を与えるモデルとして考えられた。

 協力するスタッフ間で合宿を行った後、第1回シンポジウムの合意を受けて、9月18-19日に箱根で有識者や平和運動関係者が合宿形式で議論を行った。その際の合意に基づき、第2回シンポジウム「2005『平和への結集』宣言を求めて――統一の風を沖縄から」では、「2004沖縄宣言」に倣い、「2005『平和への結集』宣言」の公表を目指してそのための原案が公表される。

 以上は、現在に至る経緯である。「平和への結集」はこれから本格的に始動するところであり、第2回シンポjiumuを受けて、広く賛同・協力や署名を募ることになると思われる。ここまでは地球平和公共ネットワークや「平和への結集」に共感する市民達が推進・協力してきたが、今後の運営や活動などはそれを経て定められる。少しでも多くの平和希求者や団体の参加を心から祈りたい。

(2004-10-23 小林正弥)


●資料1: 「平和への結集・連帯」を考える会議へのご案内
平和を望まれる皆様

 外交官殺害により遂に日本人からも死者が出てしまったにも拘らず、小泉政権はイラク自衛隊派兵を強行しようとしています。人々の間でも反対は高まっているので、徹底して反対を続け戦争への批判の声を強めることが重要だろうと思います。また、2005年からは改憲が企てられることはまず間違いなく、自衛隊派遣反対を改憲反対へと発展させてゆくことが望まれます。
 総選挙における護憲政党の敗北に現れているように、…(中略)…平和運動の側からいわば「平和主義的な第3極」を形成することが望まれるでしょう。それによって、戦争加担を止め、平和憲法の精神を守ることが必要です。
 このような方向を目指すために、平和運動の間で広く連帯して運動を発展させることが様々な方々から求められています。しかも、現在の情勢においてはこれを素早く展開させることが必要です。そこで、何らかの形で「平和への結集」「平和への連帯」を実現させたいと考え、以下のような会合を開催することに致しました。
 私達は、各団体・各運動の個性を尊重しつつ、それらが独自性を保ちながら広い連帯・連携を構築することを希望しています。そこで、以下のように会議を開催し、今回の会議の呼びかけ人3人がまず趣旨を説明して、皆様と議論し、具体的な形式を決めたいと思っております。ここで基本的な方向を定め、2004年からは本格的に「平和への結集・連帯」を進めてゆきたいと希望しています。
 平和のために活動されている皆様のお知恵を拝借したいと存じますので、是非ご参加・ご協力いただきたく、以下のようにご案内申し上げます。


                     2003年12月9日          小林一朗(環境サイエンスライター)
         西田清志(足の裏から憲法九条を考える会)
         小林正弥(公共哲学ネットワーク、千葉大学教授・政治学)



●資料2:
1.「平和への結集」の最小限の一致点(重なり合う合意)
@「反テロ」世界戦争、特にその先制攻撃論への反対。
Aイラク自衛隊派遣(派兵)反対。撤退要求。
B平和憲法(非戦憲法)と国際法の尊重。


2.「平和への結集・連帯」の原理・原則
 原理:
@思想的には、人類の普遍的友愛による連帯、生命への畏敬による平和の実現。
A思想的・政策的差違や多様性の尊重。
B非政党的市民ネットワーク。
C非暴力・非カルト。


原則:自発的・自由参加。
@各人や各団体・各運動の個性を尊重しつつ、それらの独自性を保ちながら広く連帯・連携する。
A「平和への結集・連帯」の枠組みの中では、建設的批判や議論は尊重されるが、思想的・政策的差違を理由にしてお互いを非難しない。
B不当な違法行為・暴力行為(非暴力・非カルト)という理由を除いて、この枠組みから、個人・団体を排除しない。




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